なか卯の暴挙に対して断固抗議する

べつに高級でもなく、頻繁に食べるわけでもないが、ときどき無性に食べたくなるような物を、誰もが一つや二つは持っているだろう。私にとってそういう料理の一つがなか卯の肉うどんだった。なか卯といえば世間的には親子丼*1の評価が高いようだが、私にとっては基本的に肉うどんを食べに行く店だった。肉うどんを念頭に置きながら店に入り、たまにその日の気分で牛丼や季節モノに手を出す、というぐらいのスタンスで付き合ってきた。
今朝のこと、新聞の折り込みになか卯のチラシが入っていた。ちょうど数日前からなか卯の肉うどんが食べたかった私は、運命的なものを感じてチラシに目を落とした。
……無い。どこにも「肉うどん」の4文字が無い。
嫌な予感がした。だが、このチラシの店は最近国道沿いに出来た店だ。他の店とはメニューが多少異なっても不思議ではない。そう自分に言い聞かせ、私は以前からある駅の中の店に向かった。
店の前にはメニューが書かれた看板が出ており、そこにはちゃんと肉うどんが含まれていた。カツ丼が「当店では取り扱っておりません」の表示で消されているのに肉うどんはそのまま載っている。そこから「肉うどんがある」と推定することは自然なことだろう。しかし、少しほっとしつつ店内に入った私をもう一つの壁が待っていた。最近増えている食券の自動販売機だ。大きさの違いやセットの組み合わせによって数多くのボタンが並ぶ中から肉うどんを探す。きつねうどん、かき揚げうどん、天ぷらうどん……2往復したが、結局見つからなかった。
私は妥協して天ぷらうどんを注文し、店員に肉うどんについて尋ねた。その店員は最初「肉うどんはありますよ」と答えたが、その後先輩らしき店員に確認して初めて肉うどんが無くなったことを知ったようだった。私が表の看板のことを言うと、慌てて消しに行った。
そうか、やはり肉うどんは無くなったのか。そう思いながら食べる天ぷらうどんは、少ししょっぱかった*2
最後に。なか卯には是非とも肉うどんを復活させていただきたい。牛カレーうどんが有るのなら、だしを普通のうどんだしにするだけで出来るはずである。

*1:私は鶏肉が苦手なので良さが分からなかった。

*2:たぶん肉の甘辛いだしが溶けていないせい。