神と自然の科学史

神と自然の科学史 (講談社選書メチエ)

神と自然の科学史 (講談社選書メチエ)

読了。日本語の「自然」と「科学」、英語の「nature」と「science」、それぞれの拠って立つ世界観(あるいは宗教観)の違いについて丹念に解説した本。これまで自然科学に関わってきたこともあり、日本語の「自然」という言葉の使われ方にときどき違和感を感じることのあった私にとっては、問題意識が共通する部分もあって興味深く読むことができた。文章がややくどいようにも感じたが、読者が暗黙のうちに前提としている価値観を解きほぐすためにはこれぐらいはやむを得ないかもしれない。